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独立行政法人国立病院機構 まつもと医療センター

地域医療と当院の使命

―変革する医療情勢の中で―

院長 小池祥一郎

 まつもと医療センターは、長野県のほぼ中央に位置し、東は美ヶ原から高ボッチ高原、西は乗鞍、穂高、常念、白馬等の北アルプスを一望できます。松本市と塩尻市の中間にあり、信州まつもと空港、塩尻北インター、国道19号、JR村井駅へのアクセスも良好です。

 当院は、治す医療から支える医療までをモットーに、小児から高齢者に対する急性期から慢性期、障がい児(者)まで、幅広くかつ専門的な診療を行う25の診療科を有するケアミックス型病院です。総病床数458床の内わけは、超急性期(HCU)8床、急性期229床、回復期(包括ケア病棟)50床、慢性期150床(重症心身障がい児(者)100床、神経難病50床)、結核21床とバランス良く配置されています。

 少子高齢化が進む中、地域で担い手の少ない小児医療、血液疾患、心不全、呼吸器系疾患、高齢者医療、重心、神経難病、結核などに対応しつつ、新型コロナウイルス感染症では、中等症から重症患者の対応を2020年から今日まで担ってきました。また、地域診療支援病院として、診療所や在宅、施設からの紹介や緊急入院により迅速に対応できるよう、包括医療支援センターが中心となり、専従医師のもと地域との連携をスムースに行えるように心がけています。

 さらに松本、安曇野、塩尻3市5村の松本広域医療圏の中で松本市から塩尻市、朝日村から木曽郡楢川村まで、365日24時間救急患者を受け入れています。特に小児は年間220日の二次輪番を担当し、この地域の小児救急の砦となっています。

 新型コロナウイルス感染症の3年間を経て、医療は大きな変革を求められています。一つは2024年から施行される働き方改革であり、医師の集約を含め、各病院の担うべき役割が今後より具体的に求められていくことになります。当院は、2023年2月に塩尻市と<健康増進、医療に関する連携協定>を結び、ますます地域に根差した活動を行っていく方針です。

 当院は、この3年間、新型コロナウイルス感染症含め、地域の中核的役割の一端を担ってきました。その経験と実績をもとに、これからも小児から高齢者まで、弱者に対するセーフティーネットを守り、当院の特徴であるケアミックス病院としてさらに職員一同のレベルアップに努めます。

 地域とともに成長をめざすまつもと医療センターをよろしくお願いします。